不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

自転車のペダルが動かなくなった。その③

 こんなことなら最初からいつもの自転車屋
さんに行けばよかった。
 新しい店を開拓しよう、などと思い上がった
ことを考えたのがいけなかったのだろう。
 私は今来た道を交差点まで引き返し、今度
は左折した。
 それにしたって、自転車屋の看板を出して
いれば、誰だって普通の自転車屋だと思うだ
ろう。
 だが私には「自転車屋は、どこだって大体同
じようなもの、大差はあるまい」という思い込み
が少しはあったのかもしれない。
 私は食堂やレストランや喫茶店、あるいは旅
館やホテルといったサービス業に対しては「あ
の店は良い」「あの店はもうひとつだ」と勝手に
採点し、それにしたがって店を選択している。
 また、ネット上にはそうした採点を紹介したサ
イトも沢山ある。 
 それではそれ以外の業種に対してはどうだろ
うか?
 各種小売店に対しては同様の見方をしている
だろう。
「あの店が安い」「あの店が品揃えが良い」など
といったことは大体把握していて、その判断通
りにそれらの店を利用している。
 だが、それ以外の店や施設については、私は
割といい加減だ。
「まぁ、どこだってそれほど変わらないだろう」と
思ってしまっている。
 しかし、それは間違いのようだ。
 イー加減、テキトーな店というものも、世間には
存在するらしく、軒先の看板を安易に信じてもい
けないようである。
 それなりの期間をこの世で生きてきても、私は
こんなことも知らないのであった。
 
 ~続く~