不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

敬老会の出欠でもめる。その③

 Sさんに敬老会の招待状が来なかったのに
は、実はそれなりの理由がある。
 Sさんは一昨年、別居していた息子夫婦と
同居をするために引越しをされた。
 つまりSさんは当町内会から一度離れてい
るのだ。
 その際、それまで住んでいた家は、そのま
まであった。
 この引越しの時、他のお宅には挨拶があっ
たそうだが、私には無かった。
 私はそのことを根に持っているわけではな
かったが、いい年をして簡単な礼儀を知らな
い人だな、とは思った。
 あるいは、私などに挨拶をする時間的余裕
も無かったのかもしれない。
 だが、その後世間でありがちな事情(同性
間における世代別闘争)により、いつの間に
か戻って来られたのだ。
 戻って来られたのは昨年末のことのようで
ある。
 そして、戻ってこられた時には、ご近所の
どのお宅にも挨拶は無かった。
 そのため、班内ではSさんは町内会にも復
帰するのかどうか、ということが誰も知らな
かった。
 町内の事情通のKさんですらわからなかっ
た。
 Sさんの復帰がようやく判明したのは、ち
ょうど私が班長になったこの3月のことであ
る。

 これでは敬老会の招待状が来なくとも仕方
が無いのではなかろうか。
 町内会から転出されたままになっていたの
では、漏れても当然である。
 
 Sさんが我が家を訪れてから、Sさんから
は1週間ほど何の音沙汰も無かった。
 一々ことの経過を私に説明する義務は無い。
 私は便りが無いのはうまくまとまったため
だろう、と思っていた。
 だが、事態はそうではなかったのである。
 Sさんが再び我が家にやって来たのだ。

 ~続く~