新年のカレンダーをめくる。

　今年のカレンダーをめくった。
　昨年の我が家のカレンダーは１００円ショップで
買ってきたものだった。
　私はカレンダーを店で購入するという感覚が殆ど
無い。
　カレンダーはどなたかから頂くもの、であって買
うものではない、という思い込みが強くあった。
　カレンダーは貰い物で済ませる、というのが当た
り前だったのだ。
　だが、そんな都合の良い思い込みも徐々に変えて
いかなければならなくなっていった。
　バブル以後の不景気とそれに伴う各社の経費削減
の影響から、頂けるカレンダーの数も減少していっ
た。　
　それと同時に、たまたまかもしれないが、カレン
ダーを配ってくれる業者さんとの付き合いも無くな
っていった。
　それで、昨年は１００円ショップでカレンダーを
買ってくることになったのだ。
　そんな１００円のカレンダーを使わなくとも、普
通に買ってくれば良いではないか、というご意見も
おありだろうが、今まで貰ってばっかりいたので、
いざカレンダーに１０００円以上も支出することに
は、少なからず抵抗があるのだ。
　数字と写真だけで、どうして２０００円もするの
だ、とか思ってしまうのである。
　それだったら、買いたい本が山ほどある、とも思
うのである。
　それで、昨年は１００円のカレンダーだった。
　それも、毎月めくっていたのは６月までだった。
　日にちを確かめるために見ることは見るのだが、
めくっても破らずに、そのままぶら下げていたのだ。
　それでは、その時に破れば良さそうなものだが、
私は目先の日にちの確認さえ出来ればそれで満足して
しまい、破ることまでしなかったのである。

　今年は、そんな私に呆れたのか、某輸送機器会社が
カレンダーを２枚も送って来てくれた。
　しかも２枚とも月めくりである。２月めくりのもの
を使うことが多かったので、ちょっとリッチな気分で
ある。
　そして、久々の写真つきである。カレンダーに写真
はあって当然かも知れないが、実用一点張りのカレン
ダーをぶら下げていた身の上にとっては、とてもゴー
ジャスな感じがする。
　レーシングカーやクルマのカレンダーなので、ペー
パードライバーの私にしてはミスマッチな気もするが、
何事もちぐはぐなのはこの世の習いである。

　カレンダーを変えただけで、部屋が一気に明るくな
ったようである。
　なるほど、カレンダーにはこうした効用もあるのか。

　今年は、きっちり毎月めくっていけるだろうか。