不二家憩希のブログ

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朝青龍と愚かな親方

 大相撲の横綱朝青龍相撲協会からの思わぬ厳罰
により、精神的に参ってしまっているらしい。
 診察した医師によると、うつ病一歩手前とのお見立
てである。
 うつ病一歩手前って、はじめて聞いた。うつ病って
そんなカウントダウン可能な病気なのだろうか?
 
 それより、どうしてそんなプライベートなことが、
マスメディアに伝わってくるのだろうか?
 マスコミが、横綱は今どうしているんですか、とか
言って押し寄せてくるものだから、話が漏れてしまっ
たとでも言うのだろうか。
 精神的にかなり苦境にあるのが真実だとしたら、そ
の事実をペラペラと喋ってしまう親方や部屋の関係者
たちは、一体どういう頭脳構造をしているのだろうか?
 そして、診察をした医師も報道陣に横綱の病状を簡
単に話してしまっている。医師の守秘義務ということ
を知らないのだろうか?

 いや、これは高砂部屋の戦略の一環で、朝青龍の病
状を公にすることにより、一般市民の同情を引き協会
の譲歩を引き出そうとしているのかもしれない。
 高砂親方は、あんな顔でも今までも朝青龍の狼藉を
見てみぬ振りをしてきたのだから、それくらいの悪知
恵があるのかもしれない。

 それにしても、2場所の出場停止ぐらいでおかしく
なってしまうのだから、やはりスポーツにおける熟練
と精神的な成熟との間には何の関係も無いことが、こ
こでも証明されたと思う。
 世間ではスポーツに優れていれば、人間としても素
晴らしいだろう、などという思い込みが定着している
が、これは明らかに迷信である。
 スポーツと人間の内面とは殆ど関係ないのである。
 せいぜいあるとすれば、上位の者から命令されれ
ば、無批判に従うと言う点くらいであろう。
 この精神的構造は組織社会において極めて効率的に
作用するので、一部の権力者がスポーツマンは優れて
いる、という迷信を人事権その他を使って広め定着さ
せたに過ぎないのである。

 体をいくら鍛えても、強くなるのは体だけである。
 同時に精神も成長すれば、一石二鳥で大助かりなの
だが、人間はそれほど都合よくも便利にも出来てはい
ないのだ。

 高砂親方にとっては、米びつである朝青龍の今後が
心配でしょうがないと思う。
 簡単にモンゴルに帰して、もう日本には戻らない、
とか言い出さないとも限らないことを親方はよく知っ
ているからである。
 親方にとって、重要なのは朝青龍の今後の稼ぎであ
って、その病状ではないのだと思う。
 もし、病状を気にかけているのなら、その病状をあ
のように簡単に世間に発表するようなことは決してし
なかったであろう。

 強欲な人間は、常に何らかの配慮に欠け、その愚か
さは日常的である。