「ルパン三世VS複製人間」をお勧めする

　本日、21時より日本テレビ系列で、「ルパン三世　ルパンVS複
製人間」が放送される。
　私は、ルパン三世の大ファンである。
　この作品も、すでに何回も観ている。当然、ビデオも持ってい
る。
　それなのに、テレビでオンエアされるとなると、また観てしま
う。あ～、日本テレビの思うつぼだ。
　私は、この作品をルパン三世シリーズでは、最高傑作である、
と評価している。世評、評価が高い「カリオストロの城」は、私
の評価では、４位である。
　この作品は、ルパン三世の作品らしい、ありえない設定とリア
リズムが、見事に調和している。
　劇場公開当時、複製人間、つまりクローン技術というものは、
未だSFの世界の話であったのだが、現在ではありえない話ではな
い。
　ルパン三世のシリーズでは、こうした未来予見的な作品が、い
くつもある。
　やはり、クリエーターは現代の予言者である。
　この作品で、敵役のクローン人間の声は、水戸黄門などでおな
じみの西村晃である。もともとは、知的で個性的な悪役に扮する
ことが多かった西村さんが、役にぴったりとはまっている。
　そして、私のお勧めポイントは、そのクローン人間が登場する
時に流れる音楽である。ハープで奏でられるその旋律は、幻想的
で限りなく美しい。大野雄二、会心の作となっている。やはり、
大野雄二は、天才である。
　この作品は、当時の斜陽化した日活の才能あるクリエーターが、
参加しており、ただのアニメ映画ではない高い水準を持っている。
　大和屋竺（あつし）も、そのひとりで、台本は練りこまれてお
り、台詞は世界的なレベルにある。
　お時間がある方は、是非ご覧ください。
　お勧めします。