県議選の期日前投票に行ってきた

　県議選の期日前投票に行ってきた。
　２０代の頃は、選挙なんて、と棄権の連続だった。
　だが、ある時からからは、投票に行くようにになった。
　その理由と言えば、間抜けな理由しかない。
　アントニオ猪木のスポーツ平和党に投票したかったからである。
　あ～、これでひとつ、また話の種が出来た、と喜んだものであ
る。
　今回もこの場で披露させていただきました。
　この話をすると、ほぼ１００％の人が呆れた顔をされる。
　しかしながら、私は猪木のファンではないのである。
　このあたりが、人間の複雑なところである。

　市役所の北庁舎の一室が、期日前投票所となっている。
　そんなにいらんだろうという程、係員がいる。半分以上の係員
は、手持ち無沙汰である。１５人以上は、いる。
　何か仕事をしているふりをしても、無駄無駄。見れば分かるっ
て。
　私一人に、１０人以上のお出迎え。
　大名投票である。苦しゅうない。投票用紙を持てぇ。

　投票用紙を受け取る。
　投票用紙といっても、それは明らかに紙ではない。極薄のプラ
スチックのようである。
　だが、それは投票プラスチックとは、決して呼ばれないだろう。
　それでは、売れないインディーズのバンドの名前みたいである。
　　
　投票プラスチック、否、投票用紙を持って投票台へ。
　きっちりと削られたHBの鉛筆が二本ある。
　役所や会社に提出する書類を、鉛筆書きしたら、不受理間違い
なしなのだが、選挙の投票の際には、何故か昔から鉛筆書きである。
　三菱鉛筆やトンボ鉛筆と癒着があるのか？それも国家的に。

　仕事でもなく、面識もない人間の名前は選挙の時ぐらいのもの。
　全部、平仮名で書いてやろうと思ったが、持ち前の知性が邪魔し
て、漢字で書いてしまった。

　その極薄プラスチックを半分に折って、投票箱へ入れた。

　出口脇の長机に、粗品が置いてある。
　ポケットティッシュがあったので、貰おうと手を伸ばすと、その横
に花の種もある。花の種の方が良いと思い、花の種を貰うことにした。
　花の種は、買うとなると、結構いい値がするのである。
　すると、見ていたおばさんの係員が、両方どうぞ、と言ってくれた。
　市役所も、太っ腹である。

　前回の知事選の時には来ていた、NHKの出口調査の人は、今回はいなか
った。県議選では、必要ないか。

　私は、種の植え場所を思案しながら、投票所を後にした。