私は基本的に過去は振り返らない人間なのだが、いくつか例外はある。
私は音楽好きで、いろいろと聴いている。
各種エピソード等の蘊蓄の蓄積も楽しんでいる。
私は長い間、わからない事項があった。
かつて、「Heavy Metal Syndicateヘヴィメタルシンジケート」という深夜ラジオ音楽番組があった。
ヘヴィメタルとハードロックだけを取り上げるコアな番組だった。
私は特にヘヴィメタルが好きな訳ではなく、むしろ不案内である。
それを補おうと勉強のために(笑)聴いていたのだ。
パーソナリティーの酒井康氏と藤井ペイジ氏(飛石連休)の真面目なのかおふざけなのか判別できないようなトークは私の好みだった。
番組は、酒井氏と藤井氏のエンディングトークで閉じるのだが、そのバックに流れていたのが意外なことにバッハの曲だった。
バッハのブランデンブルク協奏曲第3番の第三楽章だった。
ヘヴィメタルの番組のエンディング・テーマがバッハを採用したのは何故なのだろうか?
おそらくハードロックのカリスマ・ギタリストであるリッチー・ブラックモアが、バッハの熱心な信奉者であることに由来するのであろう。
あるいは、酒井氏の個人的な好みだったのかもしれない。
ヘヴィメタルが何曲もかかった後のバッハである。
インパクトは大きかった。
その演奏は速めのテンポの推進力があるサウンドだった。
私は(さて、この演奏は誰のものなのか?)と気になって仕方がなかった。
ネットで調べても、何もわからなかった。
Heavy Metal Syndicateはヘヴィメタルの番組であり、リスナーはそのジャンルのファンである。
番組のエンディングにバッハがかかろうと、気にもしなかったようだ。
ましてや(誰の演奏なのか?)を気にする者など皆無だったのだろう。
ネットで調べてわからないと、それなりの脱力感がある。
私は、この件を忘れようとし、実際、忘れかけていた。
そして、最近になって、再び気になるようになった。
私は気を取り直して、ネット検索をしてみた。
あった。
アマゾンのカスタマーレビューに詳細が記されていた。
おぉ、これである!
トレヴァー・ピノック指揮イングリッシュ・コンサートのものとあr.
早速、確認してみる。
あぁ。これ、これ!
長い間気になっていたことが、わかって実に愉快な気分になった。
アマゾンのカスタマーレビューを記していただいた方には、大いに感謝している。
有難うございます。