不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

認知症のNZさん。その②

 NZさんは、昨年まで自分でクルマを運転していた。

 高齢ドライバーの一人だった。

 だが、何らかのアクシデントがあり、「息子にクルマも免許証も取り上げられた」そうである。

 認知症に起因することであることはハッキリしている。

 集いのメンバーは、そのアクシデントの詳細をご存知かも知れないが、私は知らない。

 どんなアクシデントだったのか?

 それについてNZさんは、私には語らない。

 息子さんの自慢話は何度でもできるのに、自分のアクシデントについては口を閉ざす。

 恥ずかしい、体裁が悪いという感覚は残っているようだ。

 一方で、こんな話をしてくれた。

「ちょっと失敗しちゃって、300万円くらい失くしちゃった」とのことである。

 私は深入りすると面倒そうなので「あぁ、そうでしたか」と答えるにとどめておいた。

 特殊詐欺のようなものにかかってしまったようである。

 NZさんは、日常生活を自立して行える程度ではあるが、大きなミスをし損失を抱える懸念が大きい状態にあるようだ。

 そんな母親を一人暮らしさせておいて、ふたりの息子さんはどう考えているのだろうか?

 彼らを責めるつもりはないが、何とかすべきではなかろうか?

 大きなトラブルが発生し、取り返しがつかないようなことになりはしないか?

 何かの事件後、多くの人は「私達に相談してくれれば良かったのに」と語る。

 NZさんの場合、今がまさに、相談すべき時期であろう。

 それなのに放ったらかしである。

 世の出世街道の先頭を行っているような息子さんたちではあるが、その点は疎いのか?

 NZさん当人も、特に問題意識を持っていないようである。

 それだったら、他人の私が何か口出しすることは憚られる。

 おそらく、同様のケースは日本中で、いくらでも起きていることであろう。

 新型コロナワクチン接種以降、認知症の進行速度が増しているように感じる。

 難しく悩ましい問題である。