物忘れをする認知症の知人は、他にもいる。
Yさんは、これまで数回、私を喫茶店のモーニングサービスをご馳走してくれている。
待ち合わせ場所からYさんのクルマに乗って、喫茶店に行く。
クルマの中や喫茶店で、いろいろと話しをする。
話と言っても特に内容があるものではなく、簡単な身近な様子が話題となる。
二回目に誘われ喫茶店に向かうクルマの中で、Yさんはこう尋ねてきた。
「えぇ~と、お宅はお名前は何というのでしたかね?」
えぇ~!?
名前を忘れるかぁ?
これまでにも何度も名乗っているではないか。
同姓の武将のエピソードも交えてわかりやすく説明し、Yさんも理解してくれたと思っていたのだが。
そもそも名前も思い出せないような男をモーニングサービスに誘うかぁ?
これは明らかに認知症の症状だよなぁ。
しかも当人は気がついていない。
物腰が穏やかで人柄が良い方なので、周囲も気がついていないのかもしれない。
う~ん、認知症とはただならぬものであるな。
勉強になる。