これも元日のことである。
参拝客がまばらな有名寺院を通り過ぎ、暫く走る。
氏神様が近くなった。
氏神様にも詣でることにしよう。
鳥居の右の柱の脇に自転車を停めた。
立派な門松が飾られている。
境内は幟が立ち、幕も張られ、提灯も吊るされている。
氏神様の祭礼時のフル装備である。
参道横には篝火が焚かれている!
おぉ、篝火が燃えているのを見るのは初めてだ。
本殿で拝礼し終わると、出社してきた神職さんが「おはようございます」と声をかけてきた。
こんなに早い時刻に感心なことだ、というニュアンスが感じられた。
まぁ、私にとってこんな時間帯での参拝はことは年に一度あるかないかである。
そして私は篝火にあたる。
冬の朝8時、気温は4℃、冷たい手を暖める。
この篝火は何時から焚かれているのだろう?
深夜零時の日付が変わる時に焚かれているのは知っている。
それ以後も焚かれ続けていたのだろうか?
火力は強く暖まる。
朝の篝火もなかなか良いな。
参拝者は私一人だった。
いつも通りの静かな氏神様だった。