不二家憩希のブログ

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TMのおばさんご逝去。その④

 通夜は6時開始だった。

 今の時期、この時間帯はまだ明るい。

 式場はいつもの場所である。

 着いて式場の自動ドアを開ける。

 新型コロナ肺炎が流行ってから、私はこうした場に入るのは初めてである。

 どうなっているのだろう?

 やはり何か対策がされているのだろうか?

 式場を見渡す。

 入って席に着くまでのスペースにテーブルが設置され、二本の消毒用アル

コールが置かれている。

 説明書きが添えられている。

 席につく。

 椅子が間隔が置かれている。

 私は上腕部で測ってみる。

 その幅40cmくらいか。

 三密を避ける配慮である。

 前後はそれほどでないが、それでも以前よりも離されている。

 これが最大限の距離であろう。

 他に対策はあるだろうか?

 しばらく見渡したが、他には何も見つからなかった。

 まぁ、こんなものだろうな。

  これ以上距離をとったら式場として機能しなくなる。

 式場としても苦慮しているものと思われる。

 式場に大きな過失がなくとも、仮に感染者が入場し、そこでクラスターが発

生したら、その事実だけが広まってしまう。

 式場の評判はガタ落ちとなる。

 式場が最大の悪因という認識になってしまう。

 気の毒である。

 そのせいなのか、場内には微妙な空気が流れているように感じた。

 そうしているうちに参列者が集まり、開式の時刻となった。

 

 ~続く~