ラジオを聞いていて気がついた。
ここ数年の流行歌には、独りでいることを忌み嫌う傾
向が強い。
「♪もう独りじゃない」という歌詞が多い。
あるいは”絆”という言葉を軸に歌が進んでいく曲も多い。
J-POPから演歌までジャンルは幅広い。
歌詞は(独りではなくなって良かった)と結論で締め
くくられている。
独りでいることが不幸なこと、悪いことであるかのよ
うな歌詞の展開となっているのだ。
孤独、孤立を徹底的に排除する幸福観が歌の主題とな
っている。
全般に恋愛の歌が多いが、友情の歌でもかなりある。
これらの歌はラジオでかかる曲なので、ヒット曲だと
思われる。
この手の歌詞の歌は昭和の時代から存在したが、近年
特に多くなったような気がする。
独りでいるということはダメなことなのか?
ただの歌の歌詞である。
されど歌の歌詞である。
ヒットするということは、歌詞の賛同者も多いという
ことになる。
これが現代日本人の主流の価値観なのかもしれない。
独りでいるということはダメなことなのか?
孤独はただただ忌み嫌われるべき状態なのか?
否、と私は答える。