私が到着した時にはすでに溢れた行列が道路にまで続い
ていた。
昨年は今年のような5月にしては異例の高温ではなく、普
通の陽気だった。
それでも屋外は屋外である。
行列に並んで待った。
行列はゆっくりとしか進まない。
結局私が公民館の中に入るまでに20分もかかった。
建物の中に入っても待つことには変わらない。
そこでも15分ほど待った。
そしてようやく最初の受診項目の問診となった。
ここまで来るのに35分もかかったのだ。
あぁ、何という時間の浪費であろうか。
お医者にかかるということは、時間がかかるということは
知っている。
「病院へ行くと何だかんだで半日仕事だよ」という話はよ
く聞かされる。
私は(へぇ~そうなのかぁ)と思いつつも実感はなかった。
私はお医者には殆どかからないからである。
実体験がないと理解できないことはたくさんある。
こうした医療体験もその一つである。
そうは理解はしていても、待つことは私には苦痛なので
ある。
一分でも待ちたくはないのだ。
私の許容時間は恐ろしく短いのである。
~続く~