不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

秋葉様のお祭りに行った。その③

 家に着いた。
 私は買ってきた品を置くと、すぐに式場に向かう。
 お隣のNさんの旦那さんが少し先を歩いていく。
 早足の私はすぐに追いついた。
 「お出かけ?」
 Nさんはそう声をかけてきた。
 私は、秋葉様のお祭りに参加する旨を告げた。
 「そうなんだ、僕もだよ」
 あぁ、そうだった。
 Nさんは今年度の町内会の役員なので、町内会主催の行
事には自動的に出席するということになっているのだ。
 「でもね、僕は秋葉様の行事には今まで一回も出たことが
無いんだよ。だから、何も知らないんだよねぇ」 秋葉様のお
祭りはその年に順番が回ってきた班の住民
は事実上の強制的参加が要請されるが、それ以外の住民は
自由参加の行事である。
 町内の行事の多くを奥さんに任せてきたNさんのような人は
珍しくないのだろう。
 「ケーキ君はいつも出ているの?」
 私はほぼ毎年出ていると言うと、少し驚いたようだった。
 歩きながら話を続ける。
 今年は暖冬傾向ですね、と話題を振るとNさんはこう言った。
 「寒いのかそうでもないのか関係あるのかわからないけれど、
実はうちは僕とかみさんと娘が揃ってインフルエンザに罹った
んだよ」

 ~続く~