不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

秋葉様のお祭りに行った。その②

 私は自転車を早めに走らせる。
 もうあんなに人が集まっているとは思っていなかった。
 当地の人たちは真面目な方が多い。
 氏神様の掃除でも、開始時刻に私が着くと既に大半の
掃除が終わっている。
 定刻スタートは当たり前、作業はそれ以前に始まってる
のだ。
 ぐうたら人間の私はここでは異分子である。
 今日の秋葉様の行事も定刻できっちり始まるであろう。
 開始の午後3時までに式場に着いていなければならない。
 その時刻にそこにいれば良いのだ。
 私はそのつもりである。
 時間がないわけではない。
 計算によれば間に合うはずだ。
 それでも気が急いてしまう。
 空は灰色雲優勢で少し暗い。
 予報によると夕方降り始めるらしい。
 雨粒が顔に当たった。
 もう降ってくるのか?
 雨粒はその一滴だけだった。
 余計に気忙しくなる。
 私は店に着いた。
 予定していたものだけをレジに持っていく。
 他の品を見ている余裕はない。
 会計を済ませてすぐに家に戻る。
 途中、また式場の路地を見る。
 さっきより人が増えている。
 これは遅れてはいけないなぁ。
 私は自転車のスピードを上げた。

 ~続く~