いつものスーパーの初売りからの帰り道、私は氏神
様に寄っていくことにした。
今年初の参拝なので、これが初詣と言うことになる。
「初詣をするのなら、家を出たらまずお参りし、初売り
に行くのはその後にすれば?」
そういうご意見もおありだろう。
私はその日の用件を済ませ、最後にお参りに伺い帰
宅する。
これがいつもの行動パターンである。
用件に時間がかかり予定よりも遅くなった場合は参拝
を中止することもある。
何が何でもお参りするぞ、とまでいう熱意はない。
氏神様は年中無休で24時間オープンなので、行きた
い時刻行ける時刻に行けば良いと考えている。
私は氏神様に着いた。
正月と言うこともあり、参拝客が何人もいる。
幟が2本立てられており、提灯もかかっている。
拝殿は開いており、中から雅楽が流れてきている。
これはテープかCDだろう。
社務所には幕がかかり装飾もされている。
禰宜姿の男性が3人もいる。
若い男女のグループがおみくじを引いている。
へぇ~、ここの氏神様におみくじがあったのか!
知らなかった。
係がいる日はおみくじが引けるようになっているのだ
ろうか。
おみくじを読んで歓声を上げている。
「おみくじの内容がもう一つだったら、もう一回引いてよ」
ハハハ、なんだそりゃ?!
そうやってお賽銭を稼ごうとしているな。
ちょっとおもしろいな。
神社ジョークの一種なのだろうか。
この氏神様は歴史は古いが、特に格式ばった社でも
ない。
気軽な空気が地域に馴染んでいる。
私はお参りをして参道を引き返す。
正月三が日の間に初詣を済ませるのは、私としては珍
しい。
私は、家に向かって自転車で走りだした。