当地当町内の当班では、告別式の翌日に喪主が、班内
の各戸一軒ずつに挨拶に回るという慣習がある。
会葬のお礼と式の手伝いへの感謝を伝える。
通夜と告別式では、喪主や遺族はいろいろと忙しい。
何より気分も沈みがちで話す余裕もない。
告別式が終わり一夜明けた頃には、少しは落ち着を取り
戻しつつある。
個々に顔を合わせて、改めて弔意も表せる。
この告別式翌日のあいさつ回りには、礼儀とコミュニケー
ションの機会である。
TSさんの告別式の翌日のことである。
来ない。
TSさんの遺族は挨拶に来ない。
どういうことなのか?
TS家も当地に住んで半世紀になる。
その間、この告別式翌日の挨拶は、何度も受けてる。
要領はわかっているはずである。
今回は、自分たちが挨拶に回る番である。
だが、来ない。
そういえば、私が喪主だった時、TS家に挨拶に伺った際、
何かそっけない応対を受けた記憶がよみがえる。
その時、少々ムッとはしたが、(この家の人は弔事が嫌い
なのか?縁起が悪いと遠ざけようとしているのか?)と思っ
た。
まぁ、それも仕方ないと思い、そのまま受け止めた。
今回TS家から挨拶が来ないのは、解せない。
忘れているのか?
それどころではない心境なのか?
であれば喪主でなくとも、家族の誰かがあいさつ回りを
行えば良い。
それすらしない。
う~ん、変な家だ。
認識を一層改めた方が良さそうである。