不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

二日目はシューマン。

 NHK-FM「あなたの知らない作曲家の素顔」二日目
は、シューマンだった。
 この番組では、タイトル通り作曲家のプライベートに
までかなり踏み込んで紹介する。
 クラシックの番組の多くは、作曲家の偉大さを語るこ
とが多い。
 それらの話を聞くと、作曲家は聖人か?と思ってしま
うこともあり得る。
 作品の偉大さゆえに、作品を創り出した作曲家も偉
大であると解釈してしまうのである。
 これは事実を反映していない。
 作曲家も人間である。
 いろいろな種類の人がいるのだ。
 シューマンは、ロマンチックな作品が多く、その人柄も
ロマン溢れる人なのだろう、と推測してしまうかもしれな
い。
 これは、当たってもいるが、外れてもいる、と言えそう
である。
 ロマンチックではあるが、ちょっと度を越した部分があ
るのだ。
 番組では計算高い部分もある、という一面も紹介され
た。
 嫌な奴ではないが、純粋素朴といった感じでもないよ
うだ。
 後に妻となるクララの父親のフリードリッヒ・ヴィークは、
二人の結婚に大反対した。
 結婚を阻止しようと裁判まで起こしている。
 訴訟が多い欧州においても、これは尋常ではない。
 ヴィークはシューマンの内面に潜む、危うい何かを見
抜いていたのかもしれない。
 といろいろとマイナス面を挙げていっても、作品の素
晴らしさにより、相殺されてしまう。
 さすが大作曲家と言われるだけのことはある。