今日は資源ごみの搬出日である。
段ボール箱を持って家を出る。
あと10日ほどで地区PTAが戸別回収に来るのだが、
他の資源ごみとの兼ね合いもあり、今日持って行くこ
とにした。
朝、クルマもまだあまり通っていない。
晴天だが、薄い雲もあり日差しは強くない。
歩いていくと、向こうから女子中学生が歩いてくる。
このあたりの子ではないな。
少なくとも、当班や隣の班の家の子ではない。
私は個別の顔を覚えているわけではない。
ただ、態度や雰囲気が、このあたりの住民ではない
ことを示している。
女子中学生は、途中で立ち止まった。
そして、こちらを見た。
威嚇するような視線である。
このくらいの年代の女子がよく用いる防御手段である。
私を怪しいものと思ったのだろうか?
あるいは自意識過剰なのか。
そういう年頃ではある。
私はただ畳んだ段ボール箱を搬出場所に持って行く
だけである。
私は中学生とすれ違う。
搬出場所に着き、段ボール箱を置き引き返す。
女子中学生はまだ立っている。
何をしているのだろうか。
私は再度すれ違う。
それと同時にTさん宅から声が聞こえてきた。
「あぁ~、ごめんね。まだ準備ができていないので先に
行ってて!」
女子中学生は、Tさん宅の中学生を待っていたのだ。
何だ、そういうことか。
自意識過剰は、こちらもそうかもしれない。