資源ゴミの搬出日なので、持っていく。
季節柄、持っていくのは、出来るだけ早い時間帯
が良い。
朝7時を過ぎると日差しが急に強くなる。
7時前までには、済ませたいところだ。
私は6時20分に家を出た。
まだこの時間帯なら、暑くはない。
通りに日陰も多い。
もう少し時間が経つと、この日陰一気になくなるの
だ。
今回持っていくのは、段ボール箱と牛乳紙パックと
ペットボトルである。
実はあと2週間ほどで、資源ゴミ回収の戸別訪問
が来る。
ダンボールなどの紙類の資源ゴミはその時に出そ
うと考えていたが、ペットボトル一本を持っていくのも
(何だかなぁ)と思い、この際に持っていくことにした。
搬出所には、二人の方の姿が見える。
TEさんとTSさんだ。
TSさんが何か大声で話しているのが聞こえる。
「○○さんが、もう年で体が悪くて」
「○○さんも、体調が悪いそうで・・・」
ご近所の噂話の類である。
だが、多分に個人情報が含まれている内容である。
聞かされているTEさんも困った表情をしておられる。
聞きたくないのに聞かされ、暗に同意を求められる。
TSさんって、配慮の無い発言が多いんだよなぁ。
孫がいるいい大人なのに、こうした点は昔から少しも
変わっていない。
TEさんは、私の姿を見つけると大声で挨拶をしてくれ
た。
私の登場を期に空気を替えたかったのかもしれない。
TSさんも、振り返って挨拶をしてくれた。
ほんの一瞬、空気が入れ代わったかのようだった。
しかし、TSさんはすぐにご近所さんの噂話を再開した。
私は搬出を済ませる。
そしてTEさんの困った表情を横目に家に戻る。
TSさんか。
悪党ではないが、全面的に善良な人とも言えないなぁ。
どうして、「それを言っちゃ、まずいだろう!」ということを
公共の場で声高に喋るのかだろうか?
困ったちゃんは、どこにでもいるんだよなぁ。
どうしたものか。
この世は、なかなかカオスである。