不二家憩希のブログ

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特定検診に行った。その④

 次は血圧測定と採血だった。
 血圧測定は特に何もなく終わった。
 さて採血である。
 私は採血は苦手である。
 注射針を刺しているところや吸引中の注射器を見
ていられない。
 採血中は顔を違う方向に向けている。
 ほんの少しではあるが、チクリと痛いのも嫌なのだ。
 私は微妙に顔をゆがめて耐える。
 看護士さんは注射器から目を離さないので、私が
そんな顔をしていることには気がついていない。
 採血は進む。
 (そんなに抜かれて大丈夫か?)
 どれだけ取られるのか見てはいないが、そんなこ
とを思ってしまう。
 採血も終わった。
 あとは医師による問診である。
 だが、私は廊下の長椅子に座らされたまま、しば
らく待たされることになった。
 急な患者が来たら、そちらを優先し検査の人は後
回しにする、ということは予約の際に言われていた。
 それは仕方ない。
 不調箇所が無い人間の検査など、後回しになって
当然であろう。
 私は前を取り過ぎる人たちを眺める。
 いずれの方も、具合が悪そうだ。
 「ただの風邪」という感じの人は一人もいない。
 足取りは重く表情も冴えない。
 車椅子を押されて来た人もいる。
 何人もの看護士が行ったり来たりしている。
 看護士=早足というイメージは、正しいようだ。
 
 
 
 ~続く~