不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

何番目の息子?

 もうかなり前のことである。
 私の遠い親戚の家に電話がかかってきた。
 「お宅の息子さんのことなんですが」
 どうも仕事の関係者らしい。
 親戚は普通に話を聞いていた。
 電話の向こうの男は、息子が置かれた状況を説明
する。
 そして「すぐに〇〇万円を振り込んでください」と言
ってきた。
 親戚はすぐに(あっ!振り込め詐欺だ)と気づいた。
 そして咄嗟にこう言った。
 「えぇ~と、何番目の息子の話ですか?」
 何番目?
 こう言われた相手の男は、すぐに黙ってしまった。
 何番目の息子か、なんて考えていなかったのだろう。
 それに、ここで間違えたら、嘘がばれ詐欺話全部
が駄目になる。
 親戚は返答を待った。
 だが、電話はそのまま切れてしまった。
 男は詐欺をあきらめたのだろう。
 ちなみに、その親戚には息子は一人しかない。
 う~ん、なかなかやるなぁ。