朝、雨戸を開けると外は真っ白だった。
霧である。
5メートル先までは何とか見える。
だが、その先は白の世界である。
霧に遮られてしまっている。
濃霧である。
当地にこれほどの霧がかかるのは珍しい。
2~3年に一回あるか、無いかである。
少なくとも昨年、一昨年には無かった。
今朝は濃霧となる条件が揃っていたのだろう。
ニュースによると、この霧は全国的にも多かった
ようだ。
そうか、当地だけではないのだな。
この光景は幻想的ではある。
幻想的ではあるが、交通などを考えると要注意で
もある。
電車の運行がストップした路線もあったそうだ。
電車が止まるとはおおごとである。
「幻想的だ」などと呑気なことを言ってはいられない。
「霧に包まれた日本」といったところか。
これは、何かを象徴しているのか?
それとも、単なる自然現象、天候現象なのか?
霧は日が昇るに連れ次第に晴れていった。
やはり見通しは良いに越したことは無いなぁ。
私は少し前に感じていた幻想風味をすっかり忘れて
しまったのだった。