不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク~コロンボ以上に変わった男。その⑥

 私がピーター・フォークの人生をたどっていって
思ったのは「義眼で映画俳優になろうとする」とい
うのは、どういうことなのだろうか?ということであ
る。
 私は「よく俳優になろうとしたな」と思ってしまう。
 私だったら、尻込みしてしまうところだろう。
 義眼だからといって引け目を感じる必要は少し
も無い。
 だが、映画俳優になろうというと話は少し違って
くる。
 端役でもセリフがあれば、巨大なクリーン一杯に
自分の顔が映る。
 遠目で観ることが多い舞台俳優ならともかく、映
画やテレビの俳優の場合、自分の顔に相当自信
がなければ出来ないだろう。
 加えてフォークは義眼でいじめられた少年時代
がある。
 だが、フォークはそんな過去からは完全に脱却
していたようだ。
 それどころか、そうした外見を自分のトレードマ
ークの一つとして捉えていたようである。
 フォークほど、自分の義眼とそれにまつわるエピ
ソードついて饒舌に語った有名人は他にはいない。
 隠そうとするか、触れさせないのが普通であろう。
 フォークは極めて特異な存在なのである。
 そして、何とたくましいのだろうか。
 これは、フォークが元々持っていた性格なのだろ
うか。
 それとも、苦難の中で身につけていったのであろ
うか。
「フォークさん、あなたの姿勢は、どのようにして培わ
れていったのですか?」と尋ねたい気になる。
 残念ながら、そこまで突っ込んでインタビューした
度胸のある人は、いなかったようだ。
 
 ~続く~