不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク 刑事コロンボへの日々 その54

 1970年のピーター・フォークの出演作品は、
”Husbands ハズバンズ”だった。
 この作品は、フォークの盟友ジョン・カサヴェテス
が脚本を書き監督を務め、加えて主演の3人のうち
一人を演じている。
 カサヴェテスは、俳優と監督の両方をこなす人と
して知られている。
 だが、カサヴェテスは元々は監督志望で、俳優
として映画などに出るのは自作の映画を制作・監
督に必要な資金稼ぎのためだったそうだ。
 カサヴェテスは、フォークよりも2つ年下ではあっ
たが、フォークと違い早くから映画業界入りしてお
り、1951年には既に映画デビューを果たしており、
59年には初監督作品を公開している。
 この初監督作品のためにカサヴェテスは、広く出
資を募った上に親からもお金を借りている。
 まぁ、ここまでは、よくある話といえるだろう。
 だが、制作途中で資金難に陥り当時妊娠中だっ
た妻のジーナが貯えていたお金まで持ち出してし
まう。
 う~ん、これはいくらなんでもやってはいけないだろう。
 カサヴェテスは、良く言えば”映画馬鹿”、だが世間
一般では、こういう人間のことを”人でなし・ろくでなし”
と呼ぶ。
 結果的に、この監督デビュー作は業界からも高評
価をされ、カサヴェテスは大手映画会社からのオファ
ーが来るようになる。
 しかし、それ以降もカサヴェテスのあまりの芸術家
指向のふるまいにより、業界内で衝突がくり返されカ
サヴェテスは映画界を干されてしまう。
 フォークは、カサヴェテスと違い世渡り上手な俳優
ではあったが、その外見からは窺い知れぬほど芸術
家としての生き方を意識していた。
 フォークとカサヴェテスは、こうした点からもウマが合
ったのである。
 さて映画は、共通の友人の葬式に参列した男3人組
は、陰鬱な気分のまま飲み明かすことになり、そこか
ら3人のたがの外れた数日間が始まる・・・、というもの
である。
 主役は、3人組でカサヴェテス、フォークとベン・ギャ
ザラが扮している。
 ギャザラもまたカサヴェテスやフォークとプライベート
でも友人同士で、この映画はプライベートの人間関係
が作品にそのまま持ち込まれている。
 ちなみに、カサヴェテスの息子のニックと娘のゾーイも
出演している。
 ニックは俳優、ゾーイは映画監督して現在も活躍中で
ある。
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 何と”ライフ”誌の表紙にもなっている!
 
 予告編
 
 制作風景。
 
 ~続く~