不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

微生物発電。

 当ブログでは時折新しい発電法の開発について
取り上げている。
 私は「なるべく安く、安全で、システムの簡単な
発電方法が無いものか」といつも考えている。
 そんな都合のよい発電方法なんてあるもんか!
と思われるかもしれないが、私は案外「えぇ~そん
な方法で発電が出来るのか!」という方法がある
ものと考えている。
 宮崎大学の井上助教は微生物を使った発電が研
究しているそうだ。
 これは米国のポトマック川の川底で発見されたジ
バクターという微生物の習性を利用したものである。
 ジオバクターは空気中の酸素を嫌い、地中や海
底、沼底など、酸素のほとんどない環境で生息して
いる。
 酸素が嫌いな生き物がこの地球上にいるとは、知
らなかった。
 ジオバクターの食べ物は枯れ葉や生物の死骸であ
る。
 ジオバクターはそれらを食べると、何と電子を発生
させるという。
 食事をして電子を発生させるのだ。
 酸素が嫌いで尚且つ電子を発生するとは!
 何だかSFに出てくる宇宙生物のようだ。
 そんな生き物が地球上にいたのか!
 この特殊能力を利用して作られたのが微生物燃料
電池である。
 密閉した容器内でジオバクターを培養し、この中に
電子を吸収する電極を設置する。
 これだけで電池として機能させることができるそうだ。
 井上助教は、ジオバクターのエサに牛ふんを採用し
ている。
 牛ふんならコストがゼロである。
「どうぞ、持って行って下さい」状態である。
 コストがかからないというのは何よりである。
 牛ふんで発電とは、夢のようなシステムである。
 将来、「発電所の横が牧場」というような風景が当
たり前になるかもしれない。