不二家憩希のブログ

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ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌。

 年末年始には面白いラジオ番組がいくつかあ
ったので忘れないうちに記しておきたいと思う。
 昨年末の12月25日にNHK-FM「世界の快適
音楽セレクション」が冬休みスペシャルということ
で番組枠を拡大されて放送された。
 今回は番組開始12周年ということで、リスナ
ーから思い出に残る曲とそのエピソードを募集し、
それらの曲を中心に構成されていた。
 この番組の選曲の幅の広さは世界一だと思わ
れる。
 この日もメルセデス・ソーサといったラテンの大
御所からトニー谷、宮史郎、フランク永井、杉良太
郎、小沢昭一といった個性の強い歌謡曲がかかる
かと思えば、ビートルズニーナ・シモンも取り上げ
られていた。
 また、マーラードボルザークフォーレといった
大作曲家の曲も紹介されていた。
 そしてこれらの曲が、ジャンルごとにまとめてかか
るわけではなく、ごちゃごちゃになってかかるのである。
 この日もドボルザークの後は、杉良太郎の「ロンサ
ムリーダー」という曲だった。
 この日の番組では、リスナーの思い出の曲というこ
とだったので、曲によってはしんみりとしたものも多か
った。
 その中でも、最も印象に残ったのはペルト作曲の「ベ
ンジャミン・ブリテンへの追悼歌」だった。
 私はこの曲は盤も持っているし好きな曲なのであるが、
この番組の枠の中で聴くとまた一味違うものがあった。
 ペルトは現代クラシック音楽界の最高の作曲家の一人
で、この曲は彼の曲のなかでも最も知られた曲の一つで
ある。
 演奏はシュツットガルト国立管弦楽団、指揮はデニス・
ラッセル・デイヴィスである。
 やはりこうした曲は雰囲気を引き締める。
 1年を振り返るには最適の番組だったと思う。