不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

宝田明の「マイ・スィート・ロード」を聴いた。

 この10日と11日はNHK-FM「今日は一日“浜
アーカイブス”三昧」を聴いていた。
 10日はクラシック編、11日は軽音楽編だった。
 この企画はNHK浜松支局所蔵のアナログ・レコ
ードをリクエストを交えて放送するというもので、今
年で二回目である。
 初日のクラシック編は司会の矢口清治がクラシ
ックに相変わらずまるで疎いことを示す放送内容と
なった。
 だが、そのあたりは大目に見ることとする。
 放送タレントにあまり多くを求めるのは酷だからだ。
 2日目の軽音楽編では、いろいろなジャンルの音
楽がかかった。
 軽音楽=クラシック以外の音楽、という定義の基
に番組を構成しているようで、取り上げられた音楽
のジャンルが広過ぎ、そのため緊張感に欠ける放
送となっていた。
 私としては祝日の放送なので、それも良いかな、
と思って聴いていた。
 方々に緊張感が無いので、聴き手である当方も
緊張が無かった。
 ほぼ聴き流すような態度だった。
 そんな番組が開始されてから5時間ほど経った夕
方、ある曲がかかった。
 宝田明氏の「マイ・スィート・ロード」である。(以下敬称略)
 あのジョージ・ハリソンの名曲を日本の名優・宝田
明がカバーしたのだ。
 宝田明といえば、ミュージカル・スターでもあり、歌
が上手なことは知っていた。
 だが、この宝田明版「マイ・スィート・ロード」は単に
歌が上手いという域を超えていた。
 衝撃的であった。
 オリジナルとはまるで違うムード音楽風になっていた。
 オリジナルは神への哀願の歌なのだが、宝田版は
正反対である。
 片手にシャンパングラスを持って歌っているかのよう
だった。
 まるで神への挑発である。
 ロッキング・チェアに座っていてたとしても、そこから転
げ落ちてしまっただろう。
 アレンジは深町純だ。
 さすが深町純、世界的な水準にまでもっていっている。
 私がこの曲を聴いたのは、これで2回目である。
 一回目は、ゴンチチの”世界の快適音楽セレクション”
である。
 この宝田版はアナログLP盤のみの発売のままで、未
だCD化されていない。
 是非、CD化をお願いしたい。