不二家憩希のブログ

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冷蔵庫を止めた。その⑥

 冷蔵庫が壊れかかっているとなると、中に
入っている食料品をどうにかしなければなら
ない。
 これはもう一つの冷蔵庫に移動させる他あ
るまい。
 だが、その冷蔵庫も8割方埋まっている。
 それでも残った空間に詰め込むしかない。
 移動を開始する。
 空間を少しでも利用して新たに物を入れて
いく。
 何だかパズルゲームをしているようだ。
 詰め過ぎは冷蔵庫によろしくない、という
ことは百も承知なのだが、この際そんなこと
は言っていられない。
 私が思いついた応急手段は、これしかない
のだ。
 知恵を絞って詰めていくと、案外入るもの
だ。
 ギュー詰めなので正しくは無いとは思うが、
それでも冷蔵庫は意外に物が入るということ
に気が付いた。
 それでも入らないものが残った。
 さて、どうしようか?
 捨てるつもりは毛頭無い。
 私は食料品を捨てると言うことが決して出
来ない人間なのだ。
 この価値観は、終生変ることはないだろう。
 短く考えた末、それらは壊れかけの冷蔵庫
に残し、急いで消費するしかない、と言う結
論に至った。
 それらの食料品の中には、私にとって忘れ
ることの出来ない物もあった。
 
 ~続く~