不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

竜巻直撃を思い出した。その③

 私は竜巻を体験してみるまでは、竜巻はち
ょっと楽しそうなものかな、捉えていた。
 子供の頃からよく漫画やアニメで、登場人
物たちが竜巻でピューっと巻き上げられる様
子を見てきたからだろう。何かそこにはメル
ヘンっぽいものさえ感じていた。
 だが、実際の竜巻はそんな楽しいものでは
なかった。
 私は竜巻の直撃を受けた時、私はカタカナ
の「ト」の字の「ヽ」の右端の辺りにいた。
 竜巻は「|」の下から上へと移動していっ
た。
 最も接近した時でもその中心点から200
メートルほど離れていた。
 竜巻は半径50mくらいだったと思われる
ので厳密に言うと直撃ではないのかもしれな
い。
 それでも大型台風の上陸・直撃並みの風が
吹いたのだ。
 
 後でわかったのだが、この日の竜巻はこれ
一つだけではなかった。
 半径15キロほどの範囲で4つも同時発生
していた。
 私の地域を直撃したのは、そのなかでも最
大のものだった。
 研究者のレベルではF3だったそうだ。
 これは70〜92m/s(約5秒間の平均
風速)で、「壁が押し倒され住家が倒壊する。
非住家はバラバラになって飛散し、鉄骨づく
りでもつぶれる。汽車は転覆し、自動車が持
ち上げられて吹き飛ばされる。森林の大木で
も、大半が折れるか倒れるかし、また引き抜
かれることもある」というものである。

 今回の竜巻の被害状況は次の通りだった。
死者 0 人 負傷者・重傷17 人
負傷者・軽傷436 人
住家被害 全壊 41棟 半壊 311 戸
一部破損 2,344 戸
その他 停電 9,700 戸 非住家 410棟
電柱の傾斜 510本
ビニ−ルハウス・ガラス温室 破損 460件

 これらの被害の多くは半径50mの範囲で
起きたものである。
 それを超えると、猛烈な風は吹くが大きな
被害が出るということは無い。
 少なくとも私の体験や翌日に見た様子では、
そうだ。

 人が亡くなっていないが不幸中の幸いだが、
それ以外の被害はかなり大きい。
 これらはほんの10分ほどの間に起きたこ
とである。

 ~続く~