イタリア・ナポリで反マフィア集会が開かれた。

　少し前のことだが、３月２１日イタリア南
部の都市ナポリでマフィア等の犯罪組織によ
り殺害された犠牲者を追悼し政府にマフィア
対策の強化を求める集会が開かれた。
　この集会には１５万人もの市民が参加した。
　イタリアで行われた反マフィア集会として
は過去最大規模のものだそうだ。
　１５万人とは凄い人数である。

　本来マフィアとは、シチリア島を縄張りと
する秘密犯罪組織を指す。
　イタリアにはこの他にもナポリの「カモッ
ラ」、南部カラブリア州の「ヌドランゲタ」
という犯罪組織もあり、一般にこれらを総称
してマフィアと呼ぶらしい。
　そういえば、以前テレビにロザンナ氏とジ
ローラモ氏がナポリについて話していたが、
その時「ナポリは怖いところは怖いよ」と語
り口をつぐんだことがあった。
　司会者はその様子を察しそれ以上その話題
には触れなかった。
　だが二人の曇った表情には強い切迫感が感
じられた。
　マフィアの収入源は、武器や麻薬の密売、
恐喝、高利貸し、みかじめ料である。
　これらによる年間収入は約１３００億ユーロ
（約１７兆円）にも上る。
　これはイタリアの国内総生産GDPの約７％に
相当する。
　このため現地のメディア国営ＡＮＳＡ通信で
は「マフィアはイタリア最大の企業であると
自嘲気味に語っている。
　確かに１７兆円とはすさまじい額である。
　こうしたマフィアの暗躍に対し、イタリア
市民が立ち上がったということである。
　小規模の団体で抗議集会をしても、マフィ
アに消されてしまうので、こうした大規模な
集会が必要なのだろう。

　勇気あるイタリア市民達には是非頑張って
いただきたい。
　世界中がイタリア市民の行動に注目してい
るのだ。