不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

原作者の映像化に対する態度とルパン三世。

 小説家や漫画家の中には、自分の作品が映
像化されることについて厳しい態度をとる人
がいる。
 自作の映像化なのだから、原作者は何を言
っても良い、言う権利がある、との認識から
そうした姿勢になるのだろう。
 だが、映像作家の方も、原作者にいろいろ
と口出しをされては作業がし難くてたまらな
い。
 ある程度まで製作がすすんでも、原作者が
「ここは気に入らない」とか「原作とニュア
ンスが異なっている」とか言って改変を求め
られたりしても困ってしまうのだ。
 プロの集団を雇って作っている以上、簡単
に作り変えることはコスト面から言っても出
来る話ではない。
 原作者もそうした製作事情がわからないは
ずは無い、と思うのがだが、自分でそれらの
コストを背負うのではないから言いたい放題
になったりする。

 私は、そういう揉め事を起こしてもつまら
ないと思う。
 そういう評判が広まれば、映像作家達が映
像化に二の足を踏むのは目に見えているから
である。

 ちなみに、ルパン三世モンキー・パンチ
氏は、自作の映像化に関しては何も言わない。
 ただ、キャラクターの設定に関わること、
例えば石川五エ門に実は隠し子がいた、など
というようなことを映像作品として打ち出す
ことは禁止している。
 それ以外は、ストーリーも自由に作ってよ
い、というスタンスである。
 これなら、映像作家も仕事がやりやすいと
思う。
 原作者と映像作家とは、それなりの譲歩と
思いやりがあって良い作品が作られるのだと
思う。
 一連のルパン三世の作品を観ればそれはよ
く分かる。