不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

倒産から知恵を見出す。

 このブログで何回か書いている倒産したCDショ
ップは、7年前には過去最高の売り上げがあった。
 となると、絶好調の経営状況から7年で倒産し
た、ということになる。

 私は会社の倒産情報を読んでいて気がついたこ
とがある。
 それは、つぶれる会社はつぶれる7年から10
年前に過去最高の売り上げを記録していることが
多いようなのだ。
 1~2年の急激な経営悪化ということも少ない
が、20年~30年かけての経営悪化というもの
も少ない。
 絶頂期から7年から10年での倒産、というケ
ースが実に多いように思う。
 売り上げ順調で最高益を更新した後あたりが、
会社経営上最も危険な時期なのではないだろか。
 
 会社経営に関しては、その発展に対する分析や
実践については研究結果も多いのだが、倒産につ
いてはあまり手がつけられていないらしく、資料
も乏しく推測でしか語れない部分が大きい。
 倒産について研究しても誰も喜ばないからかも
しれないが、私は倒産についての研究は意義があ
るものだと考えている。

 倒産してしまうと多くのことが闇から闇へと葬
り去られてしまい、経営末期の会社の実態が後に
残らない。
 これでは、倒産という貴重な経験が無意味なも
のになってしまう。
 実になる教訓の多くは失敗から生まれる、とい
うこの世の皮肉を考えた場合、倒産からも知恵は
見出せると思う。
 倒産経験はゴミばかりではないと思う。

 物質のリサイクルにばかりに気を取られていな
いで、経営経験のリサイクルにも乗り出すべきだ
と思う。