不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

選挙の玄人支持者と素人支持者

街道沿いのその家は、良く手入れされた長い垣根に囲まれてお
り、少し時代のあるつくりの母屋は、その家が旧家であることを
示している。
 この旧家は、選挙期間中はこの町内から出馬している候補者の
選挙事務所に使われている。
 見るからに豪華なつくりの家に選挙事務所を設置する、という
のも、市議選ならではである。
 これが、国政選挙の場合、簡単な仮設の建物で済ませるのだが、
仮設と言ってもお金がかかる。
 市議選の場合は、そんな予算もないので、候補者の自宅を選挙
事務所にするか、支持者から提供されるスペースを、そのまま使
う。手作り感いっぱいである。
 支持者も素人っぽくて、とてもよい。支持者に素人も玄人もな
かろう、と思われるかも知れないが、その支持する気持ちの素朴
さを見ると、支持者には素人と玄人が存在していることが分かる。
 これが、国政選挙となると、いわゆるエライ人、というのが幅
を利かせる。威張った上に、横柄な指示までする。
 選挙の応援は、皆、原則奉仕の気持ちで参加しているので、む
やみに威張られると内心カチンと来る。だが、そこは皆さん大人
なので、不愉快な気持ちは腹の中に収めておくだけにしておられる。
 こういう威張る人というのが玄人の支持者である。
 玄人の支持者は、自分が利権とズブズブになっている。そうな
ると、自分以外の人間は、自分の道具に見えてくるらしい。
 
 市議選には、こういう玄人の支持者が選挙事務所で威張り散らす
ことは、格段と少ない。利権が小さいと、玄人は顔すら出さない。
 悪党こそ、損得で動く。
 損得は、悪党の行動原理である。

 熱気はあっても、どこか和気藹々の市議選もあと少しだ。