私はある日曜日に、その集会所を訪れた。
そこは、私がおおよそ想定していたような集会所だった。
この集会所は少人数だが、組織自体は大きい。
墨子は数年ごとに入れ替わるシステムで、今の墨子は着任して1年経過したところだった。
集まる人たちも、想定していたような感じの人たちのように感じた。
反宗教的ムードが圧倒的な今の日本において、わざわざ集会所に集うような人たちである。
基本、悪い人は少なく善良な人が多いと私は考えている。
だが、悪い人は少ないが、クセの強い人は結構いるようだった。
まぁ、悪人でなければ、あとはこちらの忍耐次第である。
それに深く付き合わなければ、傷も浅くて済む。
日本の現状は、反宗教というよりも正確には、反宗教団体という色彩が強いと言えるだろう。
決して無神論ではないが、それを扱う宗教者やその団体が信用できない、尊敬できないというものである。
私もその気持ちは、よく理解できる。
実際、その通りだからである。
日本には、汚れた宗教家が山程いる。
マトモな宗教家は、少数でしかない。
しかし、だからといって本を読んで自学自習だけでは、やはり限界がある。
今の現場は、どうなっているのか?を身をもって体験することは、一定の意義があると考えている。
また、本に書かれていないが、常識として行われている事実があるはずである。
私は、それらを知りたかった。
加えて、新型コロナ禍の最中であり、どう対応しているのかを知りたかったのだ。
~続く~