不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

15分前のことを忘れている。

 いつもの集いに行った。

 今日は、NZさんも出席だった。

 NZさんとは、息子さん二人がとても優秀で、本人は認知症でひとり暮らし、最近足が痛くなった人である。

 行事が進み、その途中で、こんなことがあった。

 NZさんが使用するテキストを家に忘れてきた。

 そのため、集いのリーダーが、予備の分を貸与することになった。

 「えっと、これは私のじゃないんだよね?」とNZさんが言った。

 「はい、それは今回お貸しするものです」とリーダーが答えた。

 それから15分後、テキスト使用が終わり、そのテキストを返してもらおうとリーダーがNZさんに声をかけた。

「えっと、これは私のだったけ?」

 この言葉に出席した皆さんが、言葉を失った。

 NZさんは、15分前に聞いたことを既に忘れてしまっているのだ。

 NZさんの認知症は、ここまで進んでいるのか。

 超短期記憶が機能していない。

 これは認知症なのか?

 ウェルニッケ脳症ではないのか?

 いずれにせよ、かなり重症である。

 私は(これは、新型コロナワクチン接種による持病の悪化だろう)と推測している。

「何でもかんでも、新型コロナワクチン接種のせいにするな」という声もあるかもしれない。

 だが、私はそう考えてしまうのだ。

 こんなに病気が進んでいるのに、NZさんは一人暮らしである。

 いくらなんでも、マズイだろう。

 私や他の皆さんは、そう思っているのだが、他人が口出しするようなことではない、と口をつぐんでいる。

 何しろ息子さんの一人は旧帝大系の大学教授である。

 もう一人は旧財閥系の大企業の常務である。

 なにか策を講じる必要があるのでは?と思う。

 息子さんたちにもそれくらいの良識はお持ちだろう。

 しかし、NZさんに認知症の病識はない。

「自分はちょっと頭の回転が悪くなっている」程度には思っているが、病気だとは考えていない。

 これは幸せなことなのか、不幸せなのか?

 いずれにせよ、放っておいて良いのものなのか?

 おそらく、大きな実害が発生しないと改善はされないだろう。

 気の毒であり、恐ろしくもある。