私はある洋書のPDFのダウンロードを思いついた。
元の本は紙で出版されているのだが、出版から年月が経っており、著者の承認のもとPDF化され無料配布されている、とのことだった。
だが、紙の本は現在も販売中であり、PDFの配布サイトは公然とは明らかにはされていないようだった。
私が検索によりたどり着いたそのサイトはちょっと怪しい感じがするサイトだった。
だが、その本の内容は真面目なものなので大丈夫だろうと思った。
私はダウンロードをした。
PDFではなくrar.zipに梱包されていた。
これは怪しいな。
私はこのzipファイルをセキュリティソフトでスキャンすることにした。
すぐに「重大な脅威がある」と表示され、トロイの木馬が仕組まれていると警告が出た。
私はすぐに処置を施した。
トロイの木馬の他に脅威の程度”弱”のマルウエアが2個発見された。
こちらもすぐに処置した。
私がzipファイルを解凍し、実行していたら大変なことになっていたであろう。
だが、まだ安心できないな。
私はPC内の全ファイルとスキャンするフルスキャンを実施することにした。
(重大な脅威は排除されたので、まぁこれは念の為だ)
私はそう思っていた。
フルスキャンには9時間30分ほどかかった。
そして、ここにも脅威の程度”弱”のマルウェア一個が発見された。
ダウンロードフォルダ以外のどこか別のところに入り込んでいたらしい。
これは油断が出来ないな。
私は翌朝、オフラインスキャンを実施した。
PC稼働中では見つけられないウィルス、マルウェアを探査するためである。
いくらなんでも、今度は大丈夫だろう。
結果は「脅威無し」であった。
その後私は、PDFファイルの正しい配布元を見つけPDFを入手した。
あぁ、ネットの世界は油断できない。
真面目な本の読者にも魔の手は伸びている。
以後、気をつけたい。