私はここ数年で嗜好が変わってきたように思う。
特にフィクションに対する執着が極めて薄れてきた。
以前からTVドラマ、映画等を観ても(あぁ、これは現実ではなく作り物な
んだ)という思いが一瞬過ると、それ以降は鑑賞に身が入らなくなっていた。
今は、鑑賞しようという気にもなれない。
ごく僅かの作品は今でも観たい気は残っているが、それも2~3作品のみで
ある。
あれだけ熱中した”ルパン三世”も、遠くに行ってしまった。
観たいとは思わなくなってしまった。
”男はつらいよ”もそうだ。
両者とも一話完結で結末が大体わかっているからであろう。
ルパン三世とその仲間は活躍後、またどこかへ行ってしまう。
仮に捕まっても安々と脱獄してしまう。
車寅次郎も結局はフラレていつもの暮らしに戻る。
今の私にはフィクションにおいて惹きつけられる作品がほぼ無いと言えよう。
おそらく今後その傾向は続くであろう。
これは楽しみの喪失なのか?
あるいは人としての進歩なのか?
私は進歩であってほしいと考えている。