それが彼らの本能ということらしい。
庭の雑草取りは早朝に行うことにしている。
蚊が他の時間帯よりも多く集まってきて、すぐに刺し
てくる。
最初は何の方策も取らず、ただ我慢していた。
それが毎日続くとさすがに嫌になる。
私は蚊よけに何かをしなければと考えるようになった。
市販の蚊よけのスプレーは使いかけのものが一本ある。
いきなりそれに頼るのは私としては本意ではない。
他に何かないだろうか。
そう言えば以前、私は自家製のアロマスプレーで蚊を
寄せ付けないという方法を読んだことがある。
その時、私はそれを作る道具を買い集めていた。
空のスプレー、消毒用エタノール、ハッカ油である。
蒸留水は古いものであるが家にあった。
エタノールでハッカ油を溶かし、蒸留水で希釈し、それ
をスプレーに入れ露出している腕や足に霧を吹く。
ハッカの匂いが蚊を寄せ付けないそうだ。
材料が集まったのなら、すぐに作れば良さそうなもの
なのだが、そうしなかった。
何だか面倒になって日延にしているうちに、夏が終わ
り蚊はいなくなった。
大体いつもの私の行動パターンである。
その後、エタノールやハッカ油は他の用途に使ったり
したが、スプレーは封も切らずそのままで眠っていた。
~続く~