私がパソコンを操作していると、「バタン!」と音がした。
咄嗟に音がした方を見る。
私の右側から1メートルほどのところに黒いものがある。
ムカデだ。
15センチほどある。
ムカデとしては最大級ではあるまいか。
どうやら天井を這っていたムカデが落下したようだ。
私はすぐに紙で掴んで庭に投げ出した。
無用の殺生はしない。
と言うより殺すのが面倒なのだ。
それにムカデは積極的に攻撃してこないし、器物に損
壊を与えることもない。
だが、屋内居住は遠慮してもらいたい。
見つかって捕まえらえたら、即退去が原則である。
それにしても、落下地点があそこで良かった。
私の頭の上に落ちてきたらどうなっていたことか。
頭ならまだしも、首筋のシャツの間に落ち込んだらどう
なっていただろう。
ハハハ、想像しただけでも笑える。
コントのような状況になっていただろう。
そうならなくて本当に幸運だった。