一昨日、昨日と当地は一日中曇り空だった。
一昨日には、午前中に霧雨も降った。
降っていない時も「そのうち降り出すだろう」というような
空模様だった。
空一面が薄い灰色の雲で覆われ、所々に大きな黒雲が
様子をうかがっていた。
一昨日は十五夜だった。
この日の月は中秋の名月とされる。
あぁ、こんな天気では当地では見られないだろうな。
朝からずっと同じ感じで曇っていれば、早めにあきらめが
つく。
そして、日が暮れ夜になった。
私はふと空を見る。
あれ?
出ている。
月が出ている。
月が薄い雲に覆われつつも丸く光っている。
古い掛け軸の絵のような光だ。
まさか今日見られるとは思ってもなかった。
後で調べると、こういう月は薄月というそうだ。
朧月は春の言葉ということで春限定使用なのだろうか。
その翌日も、曇りだった。
だが、夜には月が見えた。
その時間帯だけ雲が晴れたのか?
雲の周辺だけ雲が無かったのか。
いずれにせよ、二日連続で月を見ることができた。
空に穴が開いたように、そこからだけ光が差している。
こちらは雲もなく、ほぼ真ん丸だ。
曇り続きでも夜は明るい秋の夜だった。