聴いた。
ザッパはロックが生んだ天才の一人で、ロックは
もとよりクラシック曲も書いた。
フルオーケストラの編曲も普通に出来た。
管弦楽法にも通じていたのだ。
その音楽は個性に溢れており、クラシックの一流
の音楽家がザッパの音楽を取り上げている。
どがザッパの曲を演奏している。
今回の放送は、ロンドンのロイヤル・アルバートホ
ールで開催されたBBCプロムスからである。
BBCプロムスで演奏されるということは、作曲家に
とって一流の証とも言える。
男性の語り手とバリトンが各一人のオーケストラ作
品である。
曲は正直(これは一体何なんだ?)という様子である。
ふざけているのか、真面目なのか、まるで見当が
つかない。
冗談音楽というのでもない。
オーケストレーションはきっちりクラシック音楽なのだ。
だが、バリトンの歌唱は何やらひょうきんな感じであ
る。
どうも、これがザッパの本領のようだ。
斜に構えるというのではない。
ちゃぶ台をひっくり返すというほどでもない。
どこまで本気なのか、わからないなぁという音楽なの
である。
こういう音楽はちょっと他には無い。
世界で唯一無二なのだと思う。
ザッパには一部に熱狂的なファンがいるそうだ。
ファンンはこうした強烈な個性に惹かれているのでは、
と思う。