不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

近年最大の怒りとその後。その③

 私は普段は基本的に怒らない人間である。
 それでも怒ること自体は苦手ではない。
 むしろ得意な方と言えるだろう。
 怒りつつも冷静さを保っていられる。
 瞬間的に次にどういう手を打ったら良いのかが
わかる。
 そして殆どの場合勝つことができ、負けたとして
も外部にわかるような形の一定以上のダメージを
相手に与えることができる。
 相手は私よりもはるかに巨大な組織であっても
である。
 そうした私の評判を聞いたある人から打診があった。
「うちに来ないか?」
 スカウトである。
 しかし、その人は普通の人ではなかった。
 暴力団の大幹部だった。
 是非にと、長期間にわたって何度も誘われた。
 戦略、戦術の参謀にしようと考えていたのだろうか。
 あるいは現場の最前線で使おうと思っていたのだ
ろうか。
 だが暴力団である。
 そもそも、それは職業ではない。
 社会的に認知された存在ではない。
 違法を承知の上行動している無法者の集団である。
 ある意味、正気ではない。
 それに彼らのライフスタイルや生活信条は、私とはか
け離れすぎている。
 価値観の一致点がひとつもなかった。
 私は丁重にお断りした。
 
 ~続く~