当連載では、”ピーター・フォークは、ちょっと変わ
った人である”という点に焦点を当てて記している。
これは、決して人物批判ではなく、「ファンから観
ても、何だかなぁ?」というフォークの言動を元に敢
えて挙げていくものである。
ファンなら、見てみぬふりを決め込むのかもしれな
いが、私はそうは出来ない質なのだ。
さて、フォークとCIAの話題に戻る。
フォークはCIAに入ることを志望した。
コロンボ警部でのイメージとは異なり、フォークは
筋肉質で身体能力に優れた活発な青年である。
行動力もあり、何よりシャープな頭脳の持ち主で
もある。
フォークは(私ならCIAくらい入れるだろう)と思った
のだろう。
実際、書類は通り面接にまで進むことが出来た。
だが、そこでファークは担当者からこう告げられた。
「君ね、社会主義思想に関わっていたことがあるね」
CIAと言えば諜報機関の世界最高峰である。
米国の一青年の素性を調べることなど造作もない。
フォークが、かつて共産党員だったことなど簡単に
調べがつく。
フォークはあっさりと落とされてしまった。
そりゃ、そうだろう。
CIAが、共産党員の過去を持つ職員を採用するわけ
がない。
フォークはそんなこと、最初からわからないのか?
しかし、それがわからないのが、ピーター・フォークとい
う人なのである。
~続く~