不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク 刑事コロンボへの日々 その⑥

 時系列が前後するが、書き落としが発見され
たので今回記すことにする。
 ピーター・フォークは1959年12月4日に”The
Strange Ordeal of the Normandier ノルマンデ
ィア号の奇妙な試練”というテレビドラマに出演
している。
 このドラマは、1918年の大西洋で災害に遭った
不定期貨物船ノルマンディア号の乗組員の苦闘
を描いている。
 ノルマンディア号は西アフリカからの航路を経
てカナダに向かっていた。
 船がカナダ港沖に近付いた時、船内でマラリア
が発生が確認された。
 船はパニックに陥り、乗組員が一人ずつ死んで
いく。
 一刻も早い入港を試みるが、折からの激しい強
風のため船のエンジンが破損し船は停止してしま
った。
 ドラマは、狂気とヒロイズムの混じった壮絶な様
相を呈していく。
 フォークにしては、珍しく犯罪ドラマではないシリ
アスな人間ドラマである。
 フォークは乗組員チャーリーの役で、配役序列は
2番目だが事実上の主役だった。
 1959年といえば、フォークの俳優デビューから3
年目、映像デビューから2年目である。
 フォークは、有名作品でなければこの時期に既に
主役を任せられるほどの力量を持っていたというこ
とになる。
 フォークは、俳優デビュー前に貨物船にコックとし
て勤務した経験があるので、そのあたりの経験買
われたのかもしれない。
 船乗り特有の言葉や文化を熟知しているフォーク
にとっては、この役はお手の物だったことであろう。
 ちなみに、この作品は世界でも殆ど知られておらず、
おそらく未だ書物にも載っていない。
 ネット上で紹介されるのは当ブログが世界で2番目、
日本語では世界初である。
 
 なかなか味わいのある演技を見せている。
 
 ~続く~