不二家憩希のブログ

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ジャズ・ドラマー・ポール・モチアン氏、ご逝去。

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 米国のジャズ・ドラマー・ポール・モチアン氏が
11月22日、ニューヨークでお亡くなりになった。
(以下敬称略)
 80歳だった。
 ポール・餅餡?
 実際彼は、Paul Motianと表記する。
 モチアンは、ジャズファンなら一枚はその演奏
を聴いたことが有るだろうし、盤も持っておられる
と思う。
 それは、あのビル・エバンスの”ポートレイト・
イン・ジャズ”や”ワルツ・フォー・デビー”をはじ
めとする一連のヴィレッジバンガード・ライブでド
ラマーを務
めているからだ。
 ジャズファンの一家には、最低一枚必ずモチア
ンの盤がある、といっても良いと思う。
 そんなモチアンではあるが、「私は彼のことが
大好きだ」という話や記述は殆ど出会わない。
 と言ってもモチアンのことが嫌われている訳で
もない。
 モチアンのことを特別に好きな人が少ない、と
いうだけである。
 何故そうなってしまうのだろう。
 モチアンの演奏が、ちょっと控え目な感じがす
るからだろうか。
エルビン・ジョーンズやフィリー・ジョー・ジョー
ンズは喧しいから嫌いだ」という声はたまに聴く。 
 だが、逆に大人しすぎても人気が集まらない
のかもしれない。
 ジャズ界とは難しいところである。
 そんなモチアンであるが、彼は最近まで精力
的に活動していた。
 自身がリーダーを務める2種類のバンドを持っ
ていた。
 ひとつは多くの若手ミュージシャンを発掘・起
用したバンド、もう一つはジョー・ロバーノとビル・
フリゼールというベテラン・大御所でかためたバ
ンドである。
 モチアンは人気が無かった訳ではないのだ。
 だが、ここ日本では、もうひとつ地味なドラマー
としてのイメージしか持たれてこなかった。
 さて、モチアンが参加している映像を探してい
たら、いくつか良い演奏が会ったのでご紹介する。
 ひとつは、若手中心のバンドでの”グッバイ・ポ
ーク・パイハット”である。
 この曲は、ベーシスト・チャールス・ミンガスが、
レスター・ヤングの追悼のために作曲した曲であ
る。
 この盤は2004年にECMから発表されている。
 続いては、ビル・エバンス・トリオが、1961年
にハービー・マンと共演した盤である。
 これは知られていない珍しい盤である。
 エバンスのピアノが、自身の盤の時よりも「これ
ビル・エバンス」という演奏を聴くことが出来る。