残るは④普通の時計店ということになる。
この選択が本来なら最もオーソドックスなの
であろうが、私にはどうしても後回しになってし
まっていた。
それはやはり入りづらいからである。
単独の店舗の扉を開けて入るという行為は、
スーパーやホームセンター慣れしてしまった
私にはなかなか難しいのである。
「どうしても入れません!」というほどではない
が、敷居の高さは感じてしまう。
当町内にも時計店はある。
以前はそこに何回か行ったことがあるのだが、
対応が気に入らなくて行かなくなってしまった。
私が、まだ子供だったから軽くあしらわれたの
か、それとも元々そういう店だったのか。
それ以来私はその店には行かなくなってしま
った。
子供は結構執念深く覚えているものである。
それでも一回だけ大人になってから行ってみた
ことがある。
代は変わっており、店主は息子になっていた。
接客態度は彼の父とは異なり、嫌味なもので
はなかったが、明らかにやる気のないものだった。
いろいろと事情や彼自身の気持ちもあるのだろ
うが、それをお客にぶつけられても困ってしまう。
時計店に行ってどんよりしたくはないのだ。
となると、他の時計店を探すしかない。
~続く~