不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

ローカル新聞の見本紙を読んだ。その⑥

 T新聞社からの電話は女性の声だった。
 私はT新聞社とは何の接点も無い。
 T新聞を読んだのも数年ぶりでしかも見本
紙である。
 一体何の用だろうか?
「昨日、お届けしました当社の新聞をお読み
いただけましたでしょうか?」
 何だ、セールスの電話か。
 そんなことわざわざ聞いてくるとは、セー
ルス以外ありえない。
 見本紙を読ませて反応を見ようとしている
のか。
 確かに私は見本紙を隅から隅まで読んだ。
 活字好きな私は文句を言いながらも結局読
んでしまったのだ。
 ひょっとして、そんな私の習性を知ってい
たのか?
 狙い撃ちで我が家に配ったのか?
 否、そんなことはありえない。
 となると、我が家の近所のどのお宅にも見
本紙を配ったのだろうか?
 そんな手間のかかることをしていたのだろ
うか?
 ここ最近の新聞離れに危機感を抱いたT新
聞が積極的なセールスに出たのだろうか?
 このようにT新聞が新規読者のセールスを
するとは、意外である。
 T新聞社が今まで、そんなことしたことは
一度も無いと思う。
 勿論、我が家に勧誘が来たのは初めてであ
る。
 となると、T新聞も相当切羽詰っているの
だろうか?

 T新聞社の女性は私にT新聞の感想を求め
て来た。
 お~、そう来るか。
 感想を言って良いのだな。
 それならこちらも遠慮はしないぞ。
 私は、第1球から全力投球することにした。
 私の第一声は、電話の相手を凍らせるもの
だったようだ。

 ~続く~