不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

医院に町内会費を集めに行った。その③

 ジャングル・ドクター(大いにヤブの意)の
A医師の一家は医院の建物の最上階に住んで
いる。
 町内の関係の者が用事がある時は、医院の
受付の事務員が応対している。
 奥様は、私達とはあまり会いたくないのか、
会うのが面倒なのか、いつもそうしている。
 私は(この~、とっと払いやがれ)と内心
では思いつつも私はソフトに町内会費を集め
に来た旨を事務員に告げた。
「ハイ、ちょっとお待ちください」事務員は
そう言うと内線電話をかけ始めた。
 前回の町内会費の徴収時には、町内会費は
事前に受付に用意してあった。
 だが、今回は半年前に予告しておいたとは
言え、ほぼ突然の集金の襲来なので不意を衝
かれたのかもしれない。事務員も町内会費を
預かってはいないようだ。
「9月になったら、また集めに来ます」とは
言われていたものの、9月にはいってすぐに
来るとは思ってもいなかったようだ。
 電話を何回かかけ直すと、ようやく奥様が
つかまったようだ。
 少しすると、奥様がエレベーターで降りて
来た。
 私は、軽く愛想笑いを浮かべて残りの半年
分の町内会費を受け取った。
 よし、これで町内会費の徴収は終わった。
 私はA医院を出ると会計係のSさん宅へ向
かった。 

 途中の駐車場にはA医師の黒のボルボが止
まっていた。
 ボルボに乗るなら町内会費くらい一括払い
しろよ、と思った。