不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

「ウィ・アー・ザ・ワールド」の思い出 その①

 マイケル・ジャクソン追悼でよくかかった
作品に「ウィ・アー・ザ・ワールド」がある。

 この曲は世界中で一斉にオンエアが開始さ
れた。
 世界同時公開だったのだ。
 と言っても事前の予告は全くなかった。
 曲の存在すら知らされていなかった。
 音楽雑誌にもこの曲の情報は載っていなか
ったしテレビやラジオでも同様だった。
 誰も知らなかったのだ。
 今では大変有名なこの曲も、業界人ですら
事前の試聴もしておらず正真正銘の新曲だっ
たのだ。
 本当か?と思われるかもしれないがそうだ
ったのだ。
 放送局や音楽雑誌も事前には何も知らされ
ていなかったようだ。
 このプロジェクト自体が急遽始まり、猛ス
ピードで製作されたためかもしれない。
 あるいは、これだけの豪華メンバーが揃え
ば、業界人に事前の根回しをしなくとも大ヒ
ット間違いなし、という自信があったのかも
しれない。
 このエピソードはあまり知られていない。
 業界人であれば尚更話したがらない。
 それはプロの第一線で動いているはずの自
分達が知らなかったというのでは彼らのプラ
イドが傷ついてしまうからである。
 情報が無ければ業界人も素人同然である。
 それはここ数日のカイケル・ジャクソン氏
の報道の様子を見ていればわかると思う。
 情報が無ければ、彼らもミーハーなお喋り
好きでしかない。

 世界同時オンエアは日本では夜10時ジャ
ストだった。
 私はその時の放送を短波放送で聴いている。
 その短波放送はソニーが経営していた
「SUPER RОCK KYOI(キョイ)」
という局の放送だった。
 その短波放送局は数時間ごとに周波数を変え
ながら、24時間ロックやポップスのヒット
曲を流していた。
 今考えると夢のようなラジオ局である。
 私はいつもその局を聴いていたのだ。
  
 その日、曲目説明もなく、いきなりあの印
象的なイントロからこの曲のオンエアは始ま
った。
 FMで流れるようになったのは、それから
数日してからだった。

 この曲は私にとって80年代最大の曲であ
る。
 ~続く~